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保護者の声

【保護者の声】「ページェントの晴れ舞台」

11月の終わり頃から、娘の歌声が、家の中でちらほら聞こえてくるようになりました。聞いてみると、なにやら12月にページェントという舞台で、天使の役で歌う、という機会をいただいたらしく、その練習のためとのこと。私に似て人見知りで、会話もあまりできない引っ込み思案な娘が、人前で歌う姿は想像もできず、楽しそうに何度も歌と台詞の練習している娘の姿をみつめながら、ただ、無事に終わってくれればいいなと、その時はそんなことを思っておりました。

コロナ禍ではありましたが、卒園していく園児たちには一生に一度の大舞台、なんとか開催してほしいと、夫婦ともども祈る気持ちで毎日おりましたが、先生方をはじめとした皆様のご尽力もあり、無事に開催に至ったこと、心より感謝いたします。ページェントの前知識も何もない私ではありましたが、娘の想い出に残るであろう一日を、とても楽しみにしていました。

そして当日、厳かにページェントの舞台が幕を開けました。みんな、それぞれの役の衣装を可愛らしく身にまとい、行儀よく入場・待機しています。それから、おそらく練習のとおり、みんな代わる代わる舞台に登場しては、一生懸命に覚えた台詞を言い、歌を歌う姿はとても微笑ましく、みんなの3年間の成長の証を見ているようで、非常に感動的でした。

ちらりと娘を見てみると、じっと舞台を見つめ、集中して自分の出番をうかがっているようでした。やがて、その出番が巡ってきます。同じ役のお友達みんなで舞台にあがり、堂々と覚えた台詞を言い、また席に戻っていきます。「よかった、堂々と台詞を言えたぞ。帰ったらよく褒めてあげよう」そんなことを思いながら、舞台もいよいよ終わりに近づいていきます。「結局、練習していた歌はまだ歌っていないけど、最後にみんなで歌う歌だったのかな?」そんなことを思った矢先、まったく予期せぬ展開が待っていました。

娘がお友達とたった二人で、舞台の最先端に立っているではありませんか。「まさか、まさか」そんな思いの中、お友達に続いて、娘が独唱を始めました。天使の衣装を身にまとった娘の歌声は、礼拝堂に響き渡ります。今までに見た事がない、大勢の前で堂々と歌い切った娘の姿に「あの、人見知りの娘が、人前でこんな歌を披露できるなんて…」と、あとは、涙でよく見えませんでした…。

この機会を与えてくださった先生方には、感謝の言葉しかありません。素敵なプレゼント、本当にありがとうございました。3年間、引っ込み思案な娘を、毎日温かく見守ってくださいました。娘がここまで成長できたのも、先生方のおかげです。そして、この幼稚園に娘を導いてくださった神様に感謝いたします。

あともう少しで卒園です。大好きだったお友達とも離れ離れになってしまいます。別れは悲しいですが、次の舞台でもまた、素敵な出会いがあることを期待しています。そしてこのページェントが娘の自信に繋がり、新たなステージでも頑張って欲しいと願っております。

本当に、ベテル幼稚園に通えてよかった。今はただただ、そんな感謝の気持ちで過ごす毎日です。

2020.12